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春霞塾 | ダメ女子、塾をつくる
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ダメ女子、塾をつくる

ダメ女子、塾をつくる

□失敗し続ける女子

 

振り返ると、失敗ばかりの社会人生活でした。

旧住友信託銀行の支店に大卒初の女子行員として入社した時、カウンター業務を覚え切る前に、「いったい、お金ってこの世にどのくらいあるんだろう。」と考え込むダメ行員でした。為替や手形、小切手の勉強をすると、どうしても気になるのです。そろばんはできないし、数字を使いこなすことができません。

日本語教師として小学校に勤務したときも、ダメでした。日本語を学ぶ子ども達が日本人の子どもと共に創るミュージカル創作の教育実践は、広島県教育賞と国際理解教育賞論文最優秀賞をいただきましたが、同僚は劇を一緒に創る私達に対して、職員会議で集中砲火を浴びせました。「あなた達には共感できません!」

国語科教員として勤務した学校では、どこに行っても管理職に「教員に向いてない。あなたが理解できない。」と言われました。今、目の前にいる人のために教員がすべきことすべきでないことの認識がズレてしまうのです。空気は読めます。しかし、こうすれば解決できるのにと思うとやりたいことを我慢できなかったのです。

 □教育だけが娘に残せる財産 

亡くなった父は私に「教育だけが娘に残せる財産」と、惜しみなく教育を受けさせてくれました。おかげで中高一貫の女子校で、「女子がすべてをやって当たり前。変わっていくことを恐れず、協力して自分たちの力で解決する」という教育を受けることができました。先生方は、私達の問題意識と言いたい放題の議論に何時間でもつきあって下さいました。好きなことやりたいことがある女子には、制限はしませんでした。仲間と解決することをじっと見守る教育を受けました。

□人は不完全だからこそ、友達をつくる

今日開塾パーティにご参加頂いている金融庁監督局総務課地域金融企画室長の日下智晴さんは幼なじみです。数年前、日下君は何をやってもダメな私にこんなアドバイスをくれました。

「人は不完全だからこそ、友達をつくる」

私が社会人になった30数年前は、女子は「わきまえて」働くことが当然でした。私はわきまえ方をいつも見誤りました。理解されないことを嘆き、その挙げ句孤立。いつのまにか友は要らないと思うようになっていたのでしょう。

女性が社会で働くことが当然の時代になりました。様々なスキルや能力が求められるようになりました。その中で最も大事なことは、失敗しないことではなく、失敗してもいいから、いつの日か解決することだと思います。人ひとり、女子ひとりの力はたかが知れています。仲間をつくりましょう。知恵を出し合いましょう。頼り頼られましょう。時には死んだふりもいいでしょう。待つことができるのは知性がある証拠。母が強いのは我が子を待てるからです。

女性が社会の中で力を発揮して当たり前の時代。ここに集う女子が、友をつくり、自分らしい生き方を選び、かけがえのない人生を送ることができるよう、私はここで見守り続けます。

春霞塾、本日開塾です。皆さんのお力があって今日ここに産声を上げました。お集まり頂いた方々の願いを実現できるよう精進する所存でございます。どうもありがとうございました。

 

201741日 

塾長 田村かすみ